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起業設立

経営調査隊調査報告『登記簿の読み方その一』

登記簿を読むことの必要性

登記簿はどのようなときに読む必要があるのでしょうか?
まず、建築企画をする際に必要になります。
また、取引先の経営状態を把握するためにも活用できます。
取引先に掛売りを行った場合、代金回収を行う前にその企業が倒産してしまえば売掛金は焦げ付き、あわや連鎖倒産…といった危険性もはらんでいます。
不良債権を発生させないためにも、また債権回収の策を他社に先駆けて行うためにも取引先の不動産状況を確認することは大切なことです。
なぜなら、登記簿を読むことによって担保設定の状況がわかり、取引先企業の経営危機を推し量ることが可能になります。
このような理由から、登記簿をどう活用して取引先の財務状況を判断するかということを知ることは取引先や債権の管理を行う立場の経営者にとっては非常に重要なことなのです。

登記簿の構成

登記簿を綴ったファイルには、主に土地・建物とが別々に保管されており、地番が多い『町』などでは、地番の若い順に何冊にも分冊されています。
登記簿はT筆ごとに「表題部」「甲区」「乙区」で構成されており、分譲マンションなどは表題部が全体の面積を表示した部分と区分所有(本人の所有部分)の2枚に分かれています。

1 『表題部』の記載事項

土地の表題部

・ 不動産登記上の所在(所在地;○○市○○区○○町○番地)
・ 地目(宅地・畑・田・山林・雑種地・沼地・池・その他:地目の変更)
・ 地積(面積:平方メートル表示)(地積の変更:合筆・分筆など)

建物の表題部

・ 不動産の所在
・ 種類:居宅・店舗・事務所・工場・倉庫など
・ 床面積:各階別面積(平方メートル表示)

2 『甲区』所有権の記載

ここには所有者に関する登記が記載されています。
その種類としては、

・ 所有権保存登記
・ 所有権移転登記
・ 所有権一部移転登記
・ 所有権移転仮登記
・ 条件付所有権移転仮登記
・ 差押登記
・ 仮差押登記
・ 仮処分登記
・ 競売申立登記

などがあります。
つまり甲区には「所有権」に関する事項が記載されています。
たとえば、所有名義人についてみると、会社所有なのか、役員所有なのか、借用物件なのかが判断できます。
さらに所有権の移転事項を見れば、誰から誰に権利が移転したかが判明します。
また移転の年月日でその不動産の含み資産もわかります。
この点は移転時と現時点との時価の差額から判断します。
この他にも甲区の欄をみると、売買による取得なのか、相続による取得なのか、都市計画による取得なのか、(移転の原因)がわかります。
甲区に所有権移転請求権仮登記の設定があったり、「差押え」「仮差押え」が記載されている場合は、その会社の借入能力・支払い能力などに問題があると判断されるため、注意が必要です。
更に、過去の抹消事項に以上のような事例があったかどうかも重要なデータになるでしょう。

3 乙区』所有権以外の権利

ここには所有権以外の権利の記載がなされていて、登記される権利には、

・ 抵当権設定登記
・ 地上権
・ 根抵当権設定登記
・ 地役権
・ 賃借権

などがあります。
乙区には担保設定事項を中心に、いつ・いくらで・誰が・何のために・誰から借用したのかが記載されています。
日本の企業は一般的には自己資本の乏しい企業が大半で、その大半が金融機関から借金しています。
ですから、乙区部分が空欄(つまり無担保)の会社はめずらしいといっても過言ではありません。
つまり、その会社の安全性・危険性は乙区部分の権利・義務の設定状況で判断できる場合が多いといえますね。

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